しばらくしてチャイムが鳴った
「夏美ごめん、服着替えるから 変わりに出て 中に通しておいてくれるかな?」
「うん。」私は頷いて 玄関に行ってドアを開けた
すると・・・スーツ姿の美人な女の人がそこにはたっていた
「あ・・あれ?部屋間違ってないよな・・・」っと独り言のようにつぶやいた
「あ、あの春香さんの仕事の方ですよね?」
「そうです!やっぱりここですよね、いつも来てるのに間違うはずないと思った」
なんだか話し方が とても明るい感じの人だ
「どうぞ 上がってください」
「それじゃ、お邪魔しますね」 そう言ってスタスタと慣れた感じで中に入って椅子に座った
その場に居るのも居心地悪いので 私はコーヒーを入れにキッチンにいった

「お待たせ。」そう言ってお姉さんは部屋から出てきた
そして私の方を見て微笑むと椅子に座った
「あの子、誰なの?」 っとその女性は小さな声で聞いているようだった
なんて答えるのか気にしつつ…
私は聞いていないフリをしながら、お姉さんのコーヒーも入れていた
「恋人だけど?…」
ーーえぇ!!私は耳を疑った
そんな、そんな事を他人に・・・それもハッキリと何のためらいもなく言うなんて、、、
っと驚きつつ…
恋人って言ってくれた事、人にそう言って紹介してくれた事、それがとても嬉しかった

「そうなの…」その女性は少し驚いたような様子だったけど 冷静な感じでそう言った

私は入れたコーヒーを二人の所に運んだ
「ありがとう〜夏美」
「ありがとう 夏美さん」
それから私は二人の邪魔にならないように テレビの前のソファーに座った
しばらくは二人の仕事の会話を聞いていたのだけれど…

「夏美・・夏美・・・起きて」
あれ・・お姉さんが呼んでいる…私は目を覚ました
「ごめんね、時間かかっちゃって」
「あれ・・・仕事の人は?」 まだ寝ぼけ眼で聞いた
どうやら私は二人の声を、子守唄変わりにして寝てしまっていたみたいだった
「もう 帰ったよ」 そういって微笑むと…私にキスをした…
お姉さんのキスは優しくて 柔らかい
ずっと…いつまでも 
お姉さんの優しい瞳、柔らかい唇を 独り占めしていたい…

私はそう願った

そしてその夜も、私はお姉さんに何度も愛されて眠った

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