放課後、私と神川さんは担任に呼ばれた
明日の授業のことについてのなんてことない話だった
私達が帰ろうとしたとき 私だけ先生に呼びとめられた
「ゆき、ちょっと待って」
神川さんは 「じゃ、先にいくね」っといって戻ってしまった
私は先生のところに戻ると
「先生が来年は担任じゃなくなるって話し聞いてるよね?」
「はい・・・」
私がずっと聞きたいと思ってたことだった
「先生がいなくなったら ゆきは嫌?」
私は頷いた 
声にだすと涙がでそうだったから
「先生…もう一度上に言ってみるからね」
本当は、先生の出世のことを考えて上に逆らうような事言わないように 
笑顔で先生がいなくても大丈夫だよ…って言うべきだったのに
私はその言葉が言えなかった、ごめんね先生

結局、先生は移動してしまった
私は移動先によく顔をだした、先生にとっては迷惑だったよね?
新しい場所、新しい生徒、新しい職員室の先生達、
きっと先生も 気持ちに余裕なんてなかったのに 私は甘えてしまっていた
先生は慣れた?とか、最近どうですか?とか気の利いた事なに一つ言えないなんて
私はどれだけ幼稚な脳みそなんだろう

先生は私に対して、もっとしっかりしろ!と押し付けた言い方は絶対にしなかった
ゆきなら克服できるよ ゆきなら大丈夫だよ 時には ゆきにできるかな〜?心配だぁ とか
無理矢理な言葉じゃなくて前向きになるような言葉や、
気持ちを楽にさせてくれるような言葉で私の気持ちを和らげてくれた

私は先生の事を 人として尊敬しているし 大好きだった、今でも大好きです

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